「エシカルとは何か」を撮る

Ethical Beauty, Uncategorized

ニセコの山の麓に住むようになって、1年がたとうとしている。

自然に囲まれた生活をしていると、「オーガニック」という言葉を意識しなくなる。

冬、しんしんと降る雪に心が躍り、スノーボードで山を駆ける。

夏、川のせせらぎに癒され、木々の緑の変化に季節の移ろいを感じる。

たまにいただく米や野菜といった食料も、顔を知る農家が心を込めて育てたものだ。

dsc_04681

オーガニックの語源は英語で「根源」を意味する「Origin」だという。人間が古来から送ってきた根源的な生活に近づくことで、オーガニックは自分の脳と体に染み付くようになってきたのだろう。

こんな程度の知識を備え、6月中旬の2日間、ニセコで開かれた「Ethical beauty camp」にフォトグラファーとして参加した。僕のキャンプはまず、「エシカルとは何か」を知ることがスタートだった。

手渡された資料によると、エシカルとは、倫理的・良心的という意味を持ち、地球や社会に配慮した選択をすることだという。これだけ読むと、何だか堅苦しい。だが、キャンプの豊富なメニューに触れていくうちに、一つの答えのようなものが見えるようになってきた。

労働環境を見直し、自然エネルギーを使用した生産現場で作られたオーガニック・コットンを身に着けることの意味を知り、自然栽培された新鮮な食材をいただく。

中でも楽しみにしていたのは、2日目の早朝に組み込まれた羊蹄山でのトレイル・ラン。絶好の朝日が、木々の間を抜けて地面を照らしていた。朝の心地よい空気が、山道を走るキャンパーの笑顔を誘う。その姿を写真に収めようと、夢中でシャッターを切った。マインドは静かに澄み、集中力が冴える。自然が放つパワーの偉大さを再認識できた。

dsc_99881

情報が過剰な現代では、感覚は鈍りがちだ。エシカルとは、良質な情報を嗅ぎ分ける感覚を磨き、よりよい生活、社会のため選択していくことなのではないか。「その選択基準はシンプル。好きなこと、ワクワクすることを目指せばいい。そうすれば、自分も周りもハッピーになる」と言うのは、ニセコでオーガニック農園「LaLaLa Farm」を営む服部吉弘氏だ。自然循環生産にこだわりを持ち、野菜を通して人々に笑顔を届けてきた経験から出た言葉には、説得力があった。

参加者の一人の発言が示唆に富んでいたことも、忘れてはならないだろう。この女性は「いいものを食べることは大事だと分かる。でも、世の中には、経済的な理由などでそれができない人もいる。こういった人たちへのアプローチをどうするかが今後の課題だ」と提案した。

dsc_94831

一般にはまだ馴染みがない「エシカル」という価値観。今後さらに普及させていくためには、明確なビジョンが必要だ。そこにあるのはビジネスだけではない。指導者たちのピュアな熱意があってこそ、共感の輪が広がる気がしている。

 Junichiro Watanabe

junichirowatanabe_profilephoto渡辺淳一郎(わたなべ・じゅんいちろう)フォトグラファー。専門分野はスノーボード、スケートボード。北海道新聞の記者として司法や安全保障をテーマに取材をする傍ら、撮影活動を続け、2015年7月に12年間勤めた同社を退社。家族でニセコに移住する。妻が営む日本茶カフェを手伝いながら、冬は山、春から秋はストリートでの撮影を繰り返す。スノーボーダー、スケーターのライフスタイル、人間性を表現することを主眼としている。1978年10月17日、札幌市生まれ。

#organiclife #ethicalbeauty #superorganic #bentonippon

 

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s